木登りが得意で、できて当たり前の猿が、おだてられて木に登る様は滑稽です。人からの称賛を受けるとき、気を付けたいものです。
それと似たものに「豚もおだてりゃ木に登る」というのがあります。褒められて伸びるということではなく、本来できっこないことが、褒められて、その気になってやろうとしてしまう滑稽な姿です。
ほめられたり、そしられたり、悪評を受けたり、好評を博したりすることによって、自分を神のしもべとして推薦しているのです。(2コリント6:8)
人の言葉によって生きるのではなく、神との関係の中で神の言葉に導かれながら生きていきたいものです。
最後に、猿は得意な木登りであっても、その木から落ちてしまう可能性があるものです。自分が当たり前にできるものであっても、失敗する可能性があります。注意が必要です。
避けるべき3つの慢があります。
①慢心
慣れ、気の緩み、うぬぼれ、思い上がり、他人へのあなどり、自己の考えや行動を省みなくなる状態。
②傲慢
自分の考えが「絶対正しい」と思い込み、人の言葉に耳を貸さない。人を見下し、感謝の気持ちを忘れる。「自分はダメだ。できない。それが分かっている自分は偉い」と自分を低く見ながらも人を見下すことは「卑下慢」といい、形を変えた傲慢です。
③怠慢
一生懸命しない。現状に甘んじて努力を怠る。「できない」「やりたくない」と言って、新しいことにチャレンジしない。新しいことを学ぼうとしない。結果、自らの成長が止まります。
神との関係の中で、素直さと謙遜さを持ち、チャレンジ精神を忘れないで生きていきたいものです。
兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕らえたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。(ピリピ3:13、14)
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