当時4歳だった息子が、LGBTQ(性的少数者)の祭典といわれる「プライドパレード」に参加するよう強要されたとして、キリスト教徒の母親が学校を相手取り訴訟を起こした。
訴訟を起こしたのは、イジー・モンタギューさん(38)。当時息子が通っていた英ロンドン南部クロイドン区のヒーバーズファーム小学校は2018年、「プライド月間」とされる6月に、LGBTQへの理解を促す諸活動を展開。これらの活動については保護者に対する事前通告はなく、モンタギューさんは新聞記事でパレードを知ったという。
モンタギューさんを支援する英国の「キリスト教法律センター」(CLC、英語)によると、自身の宗教的信条から、息子のパレード不参加を申し入れたところ、学校側からは、参加しない場合、行動上の問題として見なすと告げられた。
CLCは、この年に同校で行われたプライド月間の諸活動は、英国のLGBTQ権利団体「ストーンウォール」の影響を強く受けたものだったと指摘する。ストーンウォールのポスターが学校中に貼られ、子どもたちはストーンフォールのビデオを見せられ、虹色の服を着るよう勧められたりしたという。また、4歳のような幼い子どもたちも、男性同士がキスをする場面のあるビデオを見せられたという。
CLCによると、この訴訟は、小学校におけるLGBTQに関するイデオロギーの押し付けを巡って、英国の裁判所が審理する初めてケース。訴訟は1日にセントラルロンドン州裁判所で始まり、8日間にわたって審理される予定。
英国の義務教育は5歳から始まり、小学校(プライマリースクール)は5歳から11歳までが対象だが、「レセプション」と呼ばれる4歳児が通う就学前クラスも小学校に付属している。