米大衆伝道者のフランクリン・グラハム氏が、父ビリー・グラハム氏が歴史的な伝道集会を開催したブラジル第2の都市リオデジャネイロで、約半世紀ぶりとなる大規模野外集会を開催した。天候はあいにくの雨だったが、傘を差したり、レインコートを着たりして集まった6万8千人を前に、神の愛のメッセージを伝えた。
6月11日にリオデジャネイロのコパカバーナビーチで開催された伝道集会「エスペランサ・リオ(希望・リオ)」は、ビリー・グラハム伝道協会(BGEA)が地元の4千以上の教会と協力し、長年にわたって祈り、計画し、準備してきたことにより実現した。
グラハム氏はクリスチャンポストの取材に、「福音に対する大きな飢え乾きがあることは間違いありません」とコメント。「何人かの人々は午後2時に来て立っていました。席がなかったのです。彼らはあのビーチに立って待っていたのですが、群衆はどんどん増えていきました。人々は神を探し求め、どのようにすれば罪が赦(ゆる)されるのかを知りたがっているのです」と語った。
7月で70歳になるグラハム氏は、メッセージの中で参加者に次のように語りかけた。
「聖書は、人間の魂がこの全世界よりも価値あるものだと言っています。例えば、あなたがコパカバーナビーチのすべての不動産、ホテル、高級マンション、美しいレストランを所有しているとしましょう。そのすべてがあなたのものだったとしましょう。それでも、あなたの魂はそのすべてよりもはるかに価値があるのです。あなたには、より価値があるのです」
「自分の罪から立ち返り、神の御子イエス・キリストに信仰と信頼を置く者は、これを知ってください。神はあなたの罪を赦されたのです。聖書にあるように、神は罪を海の深みに投げ込まれたのです」
グラハム氏はフェイスブックの投稿(英語)で、リオデジャネイロ州のクラウディオ・カストロ知事が集会に出席したほか、ブラジルのジャイール・ボルソナロ大統領もあいさつのメッセージを送ってくれたと明かし、「私はこれらの指導者が、聖書的な結婚の定義を支持し、自国での中絶に反対する立場にあることを評価します」と述べている。
グラハム氏によると、集会では数千人がイエス・キリストを信じる決心をした。地元の教会は今後、福音の招きに応じたこれら数千人の人々をフォローアップすることになる。
BGEAは約7年前から、地元の教会とリオディジャネイロで伝道集会を開催するために協議をしてきたが、新型コロナウイルスの大流行により計画は保留となってしまった。しかし、今年に入ってブラジルの入国制限が緩和されたことで、開催を決めたという。
今回の伝道集会は、ビリー氏が1974年にリオデジャネイロのマラカナン・スタジアムで5日間にわたる伝道集会を開催してから48年ぶりに開催された。BGEAによると、ビリー氏はこの伝道集会の最終日夜に、推定で22万5千人を動員した。これは当時、南北アメリカ大陸で開催された伝道集会としては、最大の動員数だった。