日本キリスト教協議会(NCC)で女性初の議長になった鈴木伶子(すずき・れいこ)さんが6日、自宅で死去した。82歳だった。NCCが7日、ホームページで発表した。葬儀は親族で行うという。
1938年東京都生まれ。61年に津田塾大学英文科を卒業後、関東学院中学、女子聖学院高校で英語教師を務め、87年に日本YWCAに転職。平和、人権、核廃絶などの問題に取り組み、2000年にNCC初の女性議長に就任した。日本YWCA理事長、平和を実現するキリスト者ネット事務局代表、国際人権規約完全実施促進連絡会議世話人などを歴任し、日本におけるエキュメニカル運動の発展に貢献した。
日本基督教団代々木上原教会員。父は同教団総会議長在任中の1967年に「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白」を発表した鈴木正久牧師。著書に自伝的エッセー集『すべては神さまのプログラム』、共著に『戦争を知らないあなたへ』『憲法九条を沖縄・アジアから見つめる』『原発とキリスト教』など。
NCCは発表で、「鈴木さんの長年にわたるキリスト教界での貴いお働きを主の前に感謝をもって覚えたく思います」と伝えた。