ノアの箱舟の実物大テーマパーク「アーク・エンカウンター(箱舟との遭遇)」のオープン5周年を迎え、創設者のケン・ハム氏がこのほど、米ケンタッキー州にある同テーマパークの敷地を拡張し、新たにバベルの塔をモチーフにしたアトラクションを建設する計画を発表した。
「来年には、3、4年後にオープンする予定のバベルの塔のアトラクションの資金調達を開始します。このアトラクションは、特に世界中の民族の起源について、遺伝学の研究や聖書が述べていることを人々に理解してもらうことを目的としています」
アーク・エンカウンターや創造博物館を運営する米創造論団体「アンサーズ・イン・ジェネシス(答えは創世記に)」(AiG)の最高責任者(CEO)であるハム氏は、同団体のウェブサイト(英語)でそう述べ、「これは間違いなく、魅力的で目を見張るようなアトラクションになるでしょう」と胸を張った。
ハム氏によると、ケンタッキー州北部にある同テーマパークの敷地拡張計画には、「キリストが生きていた時代のエルサレムの様子を非常に良く再現した模型」の製作も含まれており、2022年中に完成する予定だという。
「また、子どもたちのために、テーマに沿ったメリーゴーランドを造り、来年の夏までにはオープンさせたいと考えています。これらは、800エーカー(東京ドーム約70個分)の敷地に加える予定のもののほんの一部です」とハム氏は付け加えた。
1億ドル(約110億円)を投じて建設された全長約155メートルに及ぶアーク・エンカウンターには、連日多くの人が訪れており、入場者数はすでにパンデミック前の水準に戻りつつある。毎週土曜日には多いときで7千人程度の来場者があるという。
「当社の調査によると、当社のアトラクションを訪れる人の92パーセント以上がケンタッキー州外から来ています。このようなお客様は、通常であればケンタッキー州では消費されないお金を運んできてくれます。地元企業にとっては、この現象を利用する絶好の機会です」
アーク・エンカウンターはこれまでも、異なる言語や民族の起源について、バベルの塔を用いて説明してきた。ウェブサイト(英語)に掲載されたバベルの塔の模型に関する説明では、次のように述べている。
「アーク・エンカウンターでは、非常に詳細なバベルの塔のジオラマという素晴らしい教材が用意されています。神の命令を無視して天まで届く塔を建てようとした人々の様子をリアルに表現するために、これらのフィギュアやデザインはすべて綿密に設計され、3Dプリントされ、一つ一つ手作業で色付けされています」
「彼らの反乱の影響は、今日、私たちの周りの至る所で見ることができます。私たちは、この歴史的な出来事を用いて、人類の真実、すなわち創世記に書かれているように、私たちは皆、親戚であり、ノアの子孫であることを教えることができます」
アンサーズ・イン・ジェネシスは2019年6月にも、年間来場者数が伸びていることから施設を増設する計画を発表している。この計画には、幅約21メートルのLEDスクリーンを備えた2500席の講堂の建設や、敷地内にあるアララト・リッジ動物園の規模拡大、より大きな家族向けプレイスペースの設置などが含まれている。