世界遺産登録を目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成遺産の一つである、旧野首教会(長崎県平戸諸島・野崎島)の保全のために、アサヒビール株式会社(東京都墨田区)が売り上げの一部を寄付することを決めた。1缶当り1円の寄付を行い、来年1月14日までに300万円程度が見込まれるという。読売新聞が伝えた。
同紙によれば、同社はこれまでも世界遺産に認定された石見銀山(島根県)などの保全のために、各地で同様の事業を行っており、「文化遺産を後世に残すため、少しでも貢献できれば」(同紙)などとしている。
同教会は、同島野首地区の住民たちが当時信者戸数がわずか17戸しかなかったが食事を切り詰めるなどして費用を工面し、1908年に完成させた教会。しかし1970年代には信徒の島民がいなくなってしまい、今年10月に献堂100周年を記念して約40年ぶりのミサが行われた。同島は現在無人島となっている。