ロシア正教会の最高指導者、モスクワ総主教のアレクシイ二世が5日死去したことを受け10日、モスクワで会議が行われた。インタファクス通信などによれば、来年1月末には独立教会会議が開催され、新総主教が決定。同2月1日には新総主教の就任式が行われることになる。
アレクシイ二世の葬儀は9日、モスクワ中心部にある救世主ハリスト大聖堂で、ロシアのメドベージェフ大統領やプーチン首相、その他正教圏の国々の大統領らが参列して執り行われた。6日から始まった一般弔問には市民ら約10万人が訪問。最後の別れを告げた。
ピーメン前総主教の没後90年に第15代モスクワ総主教に就任したアレクシイ2世は、就任後すぐにソビエト政府に対して公立学校での宗教教育を認めることや「信教の自由」を法的に認めることを求めた。同年10月には信教の自由を定めた「良心の自由法」が成立、2000年にはソ連時代に爆破された救世主ハリスト大聖堂を再建するなど、ソ連時代に弾圧を受けたロシア正教会の復活の象徴として活躍した。