1日の感染者数がインドに次いで高いブラジルで、COVID-19の感染拡大が止まらない。3月以降、1日に7万人以上の新しい感染者増加が断続的に続いているブラジルで、病床や人工呼吸器などの医療リソースが逼迫(ひっぱく)している。
今回の感染拡大では、高齢者の重症化が多かった昨年の第1波とは異なり、特に若年層での重症化が目立つ。ブラジル保健相の発表では、現在、集中治療室(ICU)の患者の半分以上が40代以下となっており、これは免疫を回避するP1型変異株のためだという。感染拡大を受けて、周辺諸国などはブラジルとの人間の往来を禁止する措置を取っている。
終わりが見えないかのような惨状を目の当たりにし、ブラジル国民はいら立ちと悲しみを募らせている。この悲劇は、同国のキリスト信者らにも影響を与えている。そこでブラジルの兄姉らは、弟子訓練のミニストリーを主催する米国のサミー・ティピット氏に「弟子訓練、リバイバル、苦しみ」をテーマに、オンライン・カンファレンスの講演を依頼した。
ティピット氏は次のように語る。「彼らは大変な時期を過ごしています。多くの指導者がCOVIDで亡くなり、教会でも多くの人がCOVIDで召されました。ワクチンの摂取率は極めて低いように見えます。変異種も発生しています。彼らは、われわれが持っているものと同じものを持っていますが、現在の危機が鎮静化するまでには、われわれよりももっと長い時間がかかりそうです」
ティピット氏によると、カンファレンスの初日の夜は1万人もの人々がこれを視聴したという。ティピット氏は次のように呼び掛けた。「共に祈りましょう。世界中で経験している苦しみ、特にブラジルの人々が今経験しているこの苦しみのために。多くの人が死んで終わりという無意味なものではなく、これがいつしか彼らの霊的な覚醒と祝福となるように祈りましょう。それを通して神の栄光となり、大いなるリバイバルとなるように」
ブラジルの国民が直面している悩みと試みのときが1日も早く過ぎ去り、兄姉たちが前にも増して伝道に励み、これが同国の霊的大覚醒となるよう祈っていただきたい。
■ ブラジルの宗教人口
カトリック 87・6%
プロテスタント 9・8%
無神論 3・6%
土着の宗教 1・2%