カリブ海に浮かぶ小国セントビンセント・グレナディーンのスフリエール火山で4月9日、大規模な噴火があった。約2万人の島民が避難を余儀なくされている。
スフリエール火山は、過去に幾度も噴火活動を繰り返しているが、大規模噴火は1979年以来となる。1902年の噴火では1600人もの人命が失われた。火山は数カ月続くと見られ、数千人が避難所生活をしており、火山灰の影響から水や食糧などのライフラインが危機にさらされている。
ラルフ・ゴンザルベス首相は4月15日、国連に緊急支援を訴えた。当局は近隣諸島やクルーズ船を一時的な避難場所として呼び掛けているが、いずれもワクチンの接種が条件となっている。
セントビンセント・グレナディーンは、プロテスタントと聖公会が多数を占めるが、新生の信者は少ない。近年、島の福音協会の働きにより、福音派教会間の一致と協力が進んでいる。これらの教会がこの危機の時に、人々に慰めと平安を与える福音の力によって仕えることができるよう祈っていただきたい。
■ セントビンセント・グレナディーンの宗教人口
プロテスタント 65・2%
聖公会 17・3%
カトリック 6・8%
ヒンズー 3・8%
無宗教 2・6%
イスラム 1・2%