【CJC=東京】女性や同性愛者の聖職任命など性に関わる問題で揺れていた米聖公会(英国国教会)に正式な分派が誕生した。米国とカナダの保守派主教、司祭、信徒たちで結成する『コモンコース・パートナーシップ』が、シカゴ郊外ホイートンの福音自由教会を会場に、『アングリカン・チャーチ・イン・ノースアメリカ』を12月3日発足させた。700教会、会員約10万人が加盟する米聖公会に代わる組織、「管区」と自認している。
当面は米聖公会を離脱したカリフォルニア州フレスノのサンウォーキン教区、ピッツバーグ教区、イリノイ州クインシー教区、テキサス州フォートワース教区で構成される。
同日発表された声明は、「北アメリカに英国国教会を登場させるものと自らを位置づけている。「教憲草案」の公表は、聖書的、宣教的な北アメリカの英国国教会を目指す確固とした1歩だ」と、ロバート・ダンカン前ピッツバーグ主教は言う。同氏はこの9月に米聖公会を離脱、主教職を罷免されている。
聖公会の霊的最高指導者カンタベリー大主教のローワン・ウイリアムズ氏は、管区設立には特定の手続きがあり、手続きは一度開始されても終了までに時間が掛かる。今回のシカゴでの『コモンコース・パートナーシップ』に関してはその手続きはまだ始まっていない、と語った。同派の通信エピスコパル通信が報じた。
『コモンコース・パートナーシップ』は、アメリカン・アングリカン・カウンシル、アングリカン・コーリション・イン・カナダ、アングリカン・コミュニオン・ネットワーク、アングリカン・ミッション・イン・ザ・アメリカズ、アングリカン・ネットワーク・イン・カナダ、コンボケーション・オブ・アングリカンズ・イン・ノースアメリカ、フォワード・イン・フェイス・ノースアメリカ、リフォームド・エピスコパル・チャーチなどの8グループとケニア、ウガンダ、南半休(南ア)聖公会と連携する主教や教会の連合体が加盟している。