都市封鎖やマスクの着用強制をせず、緩やかに集団免疫を機能させる方針をとり、独自のCOVID感染対策を実施して世界中から注目を集めていたスウェーデンであるが、昨年秋口から感染状況が欧州でも最悪な部類となり、1月の半ばには、人口がわずか1千万人であるにもかかわらず、累計の死者数が1万人を突破した。
スウェーデン国王は、テレビ放送で異例の政府批判をし、政府はついに方針転換を余儀なくされた。
経済活動を停止させないスウェーデンの方針には、世界の国々にとって何かしらのモデルもしくは突破口となり得るのではないかと期待が集まったが、各方面から、これに対しては失敗だったのではないかとささやかれている。
近年のスウェーデン国教会のリベラル化と衰退は、それに属さない福音派教会の団結と一致を促した。毎年ペンテコステの日には、全国から首都ストックホルムに、およそ2万人のボーンアゲンの信者が集い「Jesus Manifestation (イエスの顕現)」集会が開催される。しかし彼ら福音派も全体から見れば少数派だ。
現在、最も安定した高福祉国家の一つとして数えられるスウェーデンであるが、国民的な神への渇きはまったく去ってしまったというほかない。
このコロナ禍が契機となり、彼らスウェーデン人のうちに、再び熱烈な神への渇きが起こされ、スウェーデンにリバイバルの炎が投じられるように祈っていただきたい。
■ スウェーデンの宗教人口
プロテスタント 62・4%
カトリック 1・4%
イスラム 3・6%
ユダヤ教 0・2%
無神論者 38・4%