新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が発生した群馬県太田市の在日ブラジル系教会で、17日までに計78人の感染が確認された。同県内では15日までに37のクラスターが確認されているが、同教会でのクラスターが県内最大規模だという。一方、多くの感染者が出たものの、県は発表で「教会の協力により速やかに対応できた」としている。
県の発表によると、同教会では昨年12月31日から今年1月3日にかけ、礼拝や食事会が開催され、延べ約260人が参加した。参加者はマスクを着用しており、換気や手指消毒などの感染防止対策は行っていたという。また、関係者以外の出入りはなかったとされている。
7日に9人の感染が確認された後、9日から17日にかけて次々に感染が確認され、17日までに県外在住者12人を含め計78人の感染が判明した。読売新聞の報道(16日付)によると、15日時点で、昨年4月に伊勢崎市の老人ホームで発生したクラスター(68人感染)を上回り、県内最大規模のクラスターとなった。
県の発表によると、同教会では4日から教会堂での礼拝を中止。保健所の調査などに協力するとともに、教会内における感染防止対策の強化や関係者への周知と注意喚起を行っている。また保健所の指導の下、必要箇所の消毒も予定している。
保健所は、積極的疫学調査や濃厚接触者などの検査を実施。今後、新たに濃厚接触が確認された人に対しては、健康観察と外出自粛を要請するとともに、PCR検査の実施を調整するとしている。
同教会のクラスターに関わる相談窓口は以下の通り。いずれも24時間対応。
【日本語を話せる人】
群馬県受診・相談コールセンター(電話:0570・082・820)
【日本語を話せない人】
新型コロナウイルス相談ホットライン(電話:027・212・0010)