世界120カ国以上の教会・教派が加盟している世界的な教会連合組織である世界教会協議会(本部:ジュネーブ、WCC)はクリスマスを前に、アドベント(降臨節)の期間中、イエス・キリストの誕生の地であるベツレヘムの平和のために祈り、メッセージを送るよう、世界中のキリスト者らに呼び掛けている。
メッセージは、昨年発足したWCCのパレスチナ・イスラエル・エキュメニカル・フォーラム(PIEF)によって集められ、ベツレヘムにある学校や礼拝場で配布されることになる。WCCは、ベツレヘムが希望を捨てることのできない地だと強調。「Eメールによって願いと祈りを送ることは、平和を切望している多くの人々とコミュニケーションを取る上で非常に重要だ」「ベツレヘムの人々は、海外からのこれらの願いと祈りを、個人的あるいは霊的な慰めのしるしとして、またクリスマスの時期における希望として、大いに感謝するであろう」「これらのメッセージは、彼らが置かれている孤独を打ち破る一つの道だ」と世界中からの参加を呼び掛けている。
クリスマス時期、聖地への関心は特に高まり、聖公会の霊的最高指導者であるカンタベリー大司教も、キリスト教共同体の一致のしるしとして、より多くのキリスト者が聖地へ巡礼をすることを勧めるなどしている。
この聖地のために祈りとメッセージを送る運動は2000年に始まり、それ以来毎年行なわれている。今年は、WCCの他にも複数のキリスト教諸団体が協力して実施されれている。
クリスマスは、グレゴリウス暦を用いるプロテスタントやカトリック、ギリシャ正教など一部の正教会では12月25日であるが、ユリウス暦を用いる多くの正教会では来年1月7日となり、メッセージの募集はそれまで続く。言語は英語が推奨されているが、母国語でも可能。宛先はアラブ・エキュメニカル協会(メール:[email protected])まで。