キリスト教徒が大多数を占める南米ウルグアイの上院は11日、妊娠3ヶ月までの人工妊娠中絶を認める法案を承認した。この法案について同国のタバレ・バスケス大統領は拒否権を発動するものと見られる。CNNが伝えた。
同法案は、下院では賛成49、反対48とごく僅差で可決。一方、上院では定数30のうち賛成が17だった。
カトリックが広く浸透している南米では、中絶に絶対反対の意見が大多数を占めており、妊娠3ヶ月までに理由を問わず中絶できるのはガイアナとキューバの2カ国のみ。ウルグアイでも中絶は禁止されているが、人口330万人の同国で非合法に年間3万3000件(推定)もの中絶手術が行われているという。なお、法による規制は厳しく、今年だけで3人の医師が手術を行ったとして禁固刑を言い渡されている。