駐日バチカン(ローマ教皇庁)大使のジョセフ・チェノットゥ大司教が8日、小脳梗塞による大孔ヘルニアのため、入院先の聖母病院(東京都新宿区)で死去した。76歳だった。カトリック中央協議会が同日、ホームページで発表した。
5月には、チェノットゥ大司教が急病のため入院し、脳梗塞の疑いがあると、カトリック東京大司教区がホームページで明らかにし、祈りを呼び掛けていた。東京大司教区によると、昨年11月のローマ教皇フランシスコの訪日行事を終えた後、故郷インドへの里帰りを楽しみにしていたが、新型コロナウイルスの影響で帰国がかなわない中、居室で倒れ、闘病の中での帰天となった。
チェノットゥ大司教は1943年、インド南部ケララ州生まれ。69年司祭叙階。アフリカ、中東、欧州の諸国や台湾で、臨時教皇大使代理や教皇大使などとして活動。99年司教叙階。2011年から駐日教皇大使を務めていた。
日本での追悼行事などは現段階では未定。東京大司教区は、決まり次第告知するとしている。
14日追記:東京大司教区によると、追悼ミサは9月17日午後2時から、東京カテドラル聖マリア大聖堂(東京都文京区)で行われる。主司式は日本カトリック司教協議会会長の髙見三明大司教(長崎大司教区)。新型コロナウイルスの感染防止のため非公開で行われるが、模様はユーチューブでライブ配信される。また、追悼ミサの参列者ではなくても同日午前11時半から午後1時半までは、同会場でお別れをすることは可能だという。公共交通機関の利用を呼び掛けている。