牧師や伝道師などの牧会者とその家族が、新型コロナウイルスの感染拡大により教会運営上のストレスなどを抱え、心身に影響を受けている場合があるとし、日本基督教団の「牧会者とその家族のための相談室」が、相談電話の利用を呼び掛けている。また8月末までを暫定期間として、メール相談の受け付けも開始。「心傷ついたとき、一人で悩むとき、どうしたらよいか考え込むときなど、是非メールしてください」としている。
相談室は教団のホームページで、「新型コロナウイルス感染症拡大によって、伝道・牧会・教会運営などの葛藤や不安などのストレスを受け、心身に影響を与えている場合が多くあります」と指摘。臨床心理士による心理的ケアを受けたり、牧師同士で、または教会役員などと相互牧会的に状況を分かち合ったりすることも勧めた上で、「電話で話すだけでも心の整理が付く場合があります」と述べ、相談電話の利用も勧めている。
相談室による相談電話は約1年前に始まった取り組み。牧会者やその家族の自死・精神的疲労、それに伴う教会の崩壊的な状況などを踏まえ、教団内で10年近く協議が行われ、2018年に相談室委員会を設置。昨年3月から電話による相談受け付けが始まった。
相談電話(03・6228・0016)は、毎週月曜日午前10~12時、午後1時~4時を受け付け時間とし、カウンセリング経験のある信徒の相談員が窓口として対応している。守秘義務の遵守を徹底し、教会政治や人事関係からの独立性を保ちつつ、牧会者やその家族の特有性を考慮して相談を受け付けている。
メール相談([email protected])は8月末までの暫定期間中、24時間受け付ける。相談の内容や件数次第では時間がかかる場合もあるが、1週間以内に回答するという。電話での相談同様、守秘義務の遵守を徹底し、内容によっては精神科医や心理士、カウンセラーのアドバイスを入れて対応するとしている。
なおメール相談は、添付ファイルや絵文字・デコメール、機種依存文字は受信できないため使用不可。メールの本文が1千文字を超えると受信できない場合もあるとし、注意を呼び掛けている。その他、詳しい注意事項は教団のホームページを。