今月24日に長崎市で行われる「ペトロ岐部と百八十七殉教者」の列福式関連事業として1日、特別企画展「バチカンの名宝とキリシタン文化−ローマ・長崎 信仰の証」と「殉教者とその時代」が同市内でそれぞれ始まった。いずれも来年1月12日までの開催。長崎新聞が報じた。
「バチカンの名宝とキリシタン文化−ローマ・長崎 信仰の証」は長崎歴史文化博物館(長崎市立山)で開催。バチカン美術館が所蔵するフラ・アンジェリコの「聖母子像」を初め、海外から30点を出品。うち28点は日本初公開だという。また、国内からも貴重な品々が集められており、全220点中60点は国の重要文化財となっている。
一方、「殉教者とその時代」は日本二十六聖人記念館(同市西坂町)で開催。キリシタン大名の書簡や海外に保管されていた殉教者の遺骨など、キリスト教が伝来した戦国時代から江戸時代初期にかけての歴史的資料の数々が公開されている。
今月長崎で開催される列福式とは、カトリックで死後その徳と聖性を認められた信徒を「福者」とするもので、日本での開催は初となる。式には国内外から約2万7000人の参列が見込まれている。