【CJC】カトリック男子修道会イエズス会発行の「ラ・チビルタ・カットリカ」誌は、今年創刊170周年を迎えたことを機に13日、簡体字中国語版「公教文明」を創刊した。
1850年創刊のラ・チビルタ・カットリカは、カトリック定期刊行物の中でも最古の一つ。現在、イタリア語、英語、フランス語、スペイン語、韓国語で発行している。
創刊170周年を記念して、中国語簡体字版を新しく創刊するのも、中国語が現代世界で果たす役割がますます重要になっていることを踏まえ、中国との友好のジェスチャーとしての意味合いがある、とプレスリリース(報道資料)で指摘している。
バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿は、同誌編集長アントニオ・スパダロ神父に宛てた手紙の中で、「新しい章を書く──中国人の豊かな伝統との友好的な出会いの果実」を意図しているこの働きを称賛した。「橋を架け、すべての人々との対話を確立する」という同誌の「特別な使命」に応えたもの、と述べている。
執筆者は、すべて各大陸、各国のイエズス会士で、記事は出版前にバチカン国家事務局によって審査され、承認を受けている。
教皇フランシスコは同誌へのメッセージの中で、「多くの異なるフロンティアの声が聞かれるかもしれない」という希望を表明、同誌を「このジャンルでは唯一無二の存在」と評価している。
同誌編集長のスパダロ神父は、教皇フランシスコの訪日を控え上智大学が2019年に開催した「教皇フランシスコ訪日記念特別シンポジウム」シリーズで、「教皇フランシスコによる慈しみの地政学」について講演している。