ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は、新型コロナウイルスの感染拡大により、ルワンダやケニアなどの支援地で感染リスクや食料確保などが喫緊の課題となっていることを受け、緊急救援募金を呼び掛けている。集まった寄付金は、ロックダウン(封鎖)により外出できなくなった人々のための緊急食料配布や、保健衛生指導を通じて実施してきた「WASHプログラム」の強化などに充てられる。
ハンガーゼロによると、ルワンダをはじめ、バングラデシュやカンボジアなどの支援地では、ソーシャルディスタンス(社会的距離)や封鎖などにより、ぜい弱な家庭の生活に多大な影響が及んでいるという。一部の活動地域ではすでに、収入の損失を軽減するため、食料引換券や食糧品などの配布を行っている。
「WASHプログラム」は、国連のミレニアム開発目標(MDGs)の一つである「安全な飲料水と衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を半減させる」ことを目指すプロジェクト。継続的な保健衛生活動を通じて、地域の人々がきれいな水やせっけんなどを得ることができるように取り組んでいる。現地スタッフがこれまで、地域リーダーや家族たちと緊密な関係を築いてきたことにより、情報提供や助言をスムーズに行うことができているという。
20日付の活動報告によると、ルワンダでは、現地のパートナー団体、国際飢餓対策機構(FH)ルワンダを通じて政府主導の食料配給プログラムに協力している。これまでにメイズ粉7500キロ、豆1万キロ、せっけん5千個を調達。地方自治体を通して、食料確保が困難になっている世帯に配布した。また活動地域では、FH推奨の簡易手洗い装置が普及し、手洗いなどの衛生習慣が根付き始めており、今回支援したせっけんもウイルス感染予防に役立つと期待しているという。
緊急募金の受け付けは郵便振替、またはハンガーゼロのホームページから直接クレジットカード決済が利用できる。
■ 緊急募金受け付け用郵便振替口座
記号番号:00170・9・68590
加入者名:日本国際飢餓対策機構
※ 通信欄に「緊急救援募金」と明記。