釈放されたふたりは、仲間のところへ行き、祭司長たちや長老たちが彼らに言ったことを残らず報告した。これを聞いた人々はみな、心を一つにして、神に向かい、声を上げて言った。「主よ。・・・いま彼らの脅かしをご覧になり、あなたのしもべたちにみことばを大胆に語らせてください。御手を伸ばしていやしを行わせ、・・・イエスの御名によって、しるしと不思議なわざを行わせてください。」彼らがこう祈ると、その集まっていた場所が震い動き、一同は聖霊に満たされ、神のことばを大胆に語りだした。(使徒4:23~31)
この2年余り、私が牧師として神様に祈っていた事柄への答えが与えられました。それは、米国にあるグラハム伝道協会のウィル・グラハム先生が、2022年10月の日程で来日を承諾されたという事柄でした。私たちは、四国の教会全体のための大きな伝道集会を企画しています。四国中にあるプロテスタントの教会を励ましていこうという計画のもと、日本の教会が教派を超えて一致することのできる牧師を招くために、ウィル・グラハム先生に交渉をしていました。それが、2年越しでようやく実現に向けて動き出したのです! 私たちは、主から大きな期待をかけられています。新しい霊的な時代が開かれたことを共に喜び、皆様にも祈っていただきたいと思います。
この最近、大阪より心が痛くなるニュースが届けられました。去年1年間で、自宅で1カ月以上放置された状態で発見された死体の数が、382体あったというのです。この孤独死のニュースに、衝撃を受けました。SNSを通して誰とでもつながることができるこの時代に、1カ月も誰ともつながらず、家族も連絡をしたり訪れたりしない状況であった人が、これほど多くいたのです。今の時代、神の家族である教会が成長しなければ本当の家族が存在しないという、大変な時代になっています。私たちが福音を語ることは、今まで以上に深い意味を担っているのです。
今日開いた聖書の箇所は、ペテロとヨハネが登場します。使徒の3章では、聖霊に満たされたペテロたちが、美しの門で「イエスの名によって歩け」と宣言したときに、生まれつき歩くことができなかった男が、その場で癒やされ、解放されたのでした。そのことで大きな騒ぎが起こり、彼らは投獄されて取り調べを受けました。今日の箇所は、「福音を宣べ伝えてはいけない」と脅されて出獄した、その直後の出来事に当たります。
良いことをしたのに逮捕されたら、どんな気持ちになるでしょう。意気消沈して、臆病になってしまうことも現実的にはあるでしょう。ですが、初代教会の人たちは、そのようにはなりませんでした。むしろ、彼らは投獄されたことも乗り越えて、ますます大胆に福音を宣べ伝えるようになります。この箇所から、2つのことを確認しておきましょう。
1. 主の御言葉へのこだわり
29節で弟子たちは、「みことばを大胆に語らせてください」と祈りました。私たちは、どんなときも主の御言葉を告白し、主からのお約束である御言葉を忘れないようにしましょう。
2. 癒やしと恵みの体験を求める
30節では、ペテロとヨハネが出獄し、脅かされた今、どこからもう一度立て直そうかというとき、使徒たちは「いやしを行わせ、しるしと不思議なわざを行わせてください」と祈りました。イエス様の御名による癒やしや恵みの御業は、クリスチャンたちが信仰を語るとき、真っ先に思い起こし、体験すべき事柄です。これを、今日も真っ先に体験しようではありませんか。
31節にあるように、私たちがどんな困難の中にあっても、聖霊の力ある御業をもってイエス様は私たちを祝福してくださいます。その恵みを体験し、前進してまいりましょう。
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