ノルウェー教会は30日、世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トヴェイト総幹事(59)を、同教会トップの次期総裁監督に任命すると発表した。現職のヘルガ・ハウグランド・バイファグリアン氏(69)の退任に伴うもの。トヴェイト氏はWCCの総幹事を2期10年務め、3月末で退任する。
総裁監督は、12人の監督で構成される同教会の監督会における筆頭者。また同時に、同国中部のトロンデラーグ地域を管轄するニーダロス教区の監督でもあり、ニーダロス大聖堂(トロンハイム)の担任者としてその責を担う。
ノルウェー出身のトヴェイト氏は、同教会で按手を受けた牧師で、WCC(英語)によると、総幹事就任前はノルウェー・キリスト教協議会(CCN)の理事や執行委員などを歴任。またノルウェー教会では、イスラム教やユダヤ教との対話グループで議長を務めるなどした。
次期総裁監督任命を受けてトヴェイト氏は、教会の預言者的立場に言及。ノルウェー教会がより積極的に社会に意見を発信できるようにしたいと意気込みを語った。就任式は4月26日、トロンハイムのニーダロス大聖堂で行われる。
ノルウェー教会:ルーテル派(ルター派)の教会。宗教改革時代の1537年、デンマーク・ノルウェーの王クリスチャン3世がルーテル派を国教としたことで誕生した。2012年の憲法改正まで、ノルウェー国王が憲法上、教会の首長だった。17年には独立法人となり、完全に非国教会化した。教会員数は18年時点で約372万人、人口の約7割を占める。