平和運動や被爆者援護などに尽くした個人や団体に贈る「谷本清平和賞」の今年の受賞者に、広島原爆資料館の高橋昭博元館長(77)が選ばれた。財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)が9日に発表した。贈呈式は11月9日、広島市中区の広島工業大学広島校舎で行われる。
高橋さんは14歳のとき、爆心地から1.4キロに位置する旧制広島私立中の校庭で被爆。原爆症と闘いながら、79年から4年間にわたり原爆資料館館長を務めたほか、被爆体験の証言活動を通して平和運動に尽力した。9月初めに広島市で開かれたG8下院議長会議(議長サミット)でも、来日したペロシ米下院議員らを前に被爆体験を証言した。
谷本清平和賞は、平和の大切さを訴え続けた被爆者の谷本清牧師の遺志を受け継ごうと、ヒロシマ・ピース・センターが1987年に設立したもの。今回で20回目となる。