日本と韓国の聖公会による2019年の8・15共同宣言が8日、日本聖公会の公式サイトで発表された。宣言は、日本による最近の対韓輸出規制が両国の親善、民間交流に大きな影響を与えていると指摘。「日韓の関係の悪化は、朝鮮半島をはじめとする東北アジア、そして全世界に大きな悲しみをもたらすことになります」と述べている。
宣言は、両聖公会が35年にわたる交流を通して過去の戦争について学び、今も続く痛みや悲しみをどのように乗り越えるかについて話し合ってきた過程に言及。その結果として、四半世紀にわたる青年交流が実現し、韓国出身の多くの教役者が日本で宣教牧会に携わっている現状があることを伝えた。
その一方で、こうした友好関係に水を差すような問題が、これまでも両国間で起こってきたと指摘。最近の対韓輸出規制にも触れつつ、日韓関係の悪化は東北アジアや世界に悲しみをもたらすとし、「正しい歴史認識に立つリーダーシップと国際関係が保たれること」を求めた。
その上で、「私たち日韓聖公会は、今までもこのような事態の中で、相互信頼に立脚しながら、平和の福音を宣教するために交流を着実に続けてきました」とし、「和解の務めを果たすために、祈り、連帯し、主から与えられた平和の使命をこれからも誠実に果たしていくことを約束します」と述べた。