兵庫県明石市の日本イエス・キリスト教団明石人丸教会(宮崎徹牧師)は28日、創立75周年の記念特別聖書講演会を開催した。学生時代に同教会で受洗した広島栄光教会牧師の犬塚直樹氏が講演し、信徒や地元住民ら約150人が参加した。
同教会は1933年、同市大蔵谷にあった日の出女児園の「バイブルクラス」に通う関係者らによって設立。戦時中は、外国人宣教師の国外退去や徴兵による信徒数の激減など多くの困難を乗り越えてきた。89年には高さ27メートルで4階建ての現在の会堂(明石会堂)を建設。阪神・淡路大震災では、兵庫教区災害対策本部として全国からの救援物資を被災地に届けた。05年からは大久保町大窪に大久保伝道所を開設している。
この日は午前の礼拝でも犬塚氏が説教し、38年間も病に苦しんだ病人をイエスが癒やされた奇跡(ヨハネの福音書5章)から、神は人間の直面するあらゆる問題を解決される方であると説いた。午後の講演会では、イエスがレギオンの悪霊を追い出された奇跡(マルコの福音書5章)を引用し、神はあらゆる罪の束縛から人間を解放される方であることを、自らの救いの体験を交えて証しした。
宮崎牧師は、「戦前からの長い歴史の中で伝えられてきた良き信仰と伝統を受け継いで、宣教の業がさらに進むように祈って前進していきたい」と抱負を語った。