イスラエル考古学庁(IIA)は30日までに、旧約聖書最古のヘブライ語写本を含む「死海文書」をデジタル画像化し、インターネットで一般公開する事業を始めたと発表した。完了までには5年程度かかる見通しという。共同通信が伝えた。
死海文書の大半は断片化された状態で発見され、そのほとんどは古くなった羊皮紙が黒ずむなどして目では見えない状態のものが多い。赤外線カメラやマルチスペクトルカメラを使用することで文字の判読が可能であることがわかっているが、これまでの解読や分類は不十分であり、公開も一部の考古学博物館などでごくわずかしか行なわれてこなかった。
今回の事業には米航空宇宙局(NASA)の元画像技術者も加わり、高解像度のカラー・赤外線撮影装置と最新の画像処理技術を駆使して作業を進めていく。原本の湿度も判明するため、将来の変質を防止するのにも役立つという。