全米で売り上げ3000万部以上と騒然のベストセラーを記録した「人生を導く5つの目的」(原題:The Purpose Driven Life)の著者であるリック・ウォレン氏(米サドルバック教会牧師)が、クリントン前米大統領主催の国際会議に出席、現代の様々な課題に対して信仰者がこれまで多大な貢献をしてきたとし、その働きを見落としてはならないと語った。
ウォレン牧師は、ニューヨークで23日から26日まで行われたクリントン・グローバル・イニシアティブ(CGI)に出席。「我々がもし、重要な課題において信仰を持つ人々を除外すれば、世界の大半の人々を無視したことになる。なぜなら、世界の多くの人々が何らかの信仰を持っているからだ」(AP)と語った。
また、数十万人の患者に対し、わずかな病院と診療所しか持たないルワンダにおいて、地元にある数千の教会がその不足した医療事情を補ったことを例に挙げ、教会が社会に果たす実際の役割について言及。「我々はどうにかして、企業と政府、教会が協力して働くことができる道を考えなければならない」と語った。
今回のサミットには、アフリカ人女性として、また環境分野の活動家として史上初のノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイ氏や、マイクロクレジットの創始者でバングラディッシュ・グラミン銀行総裁のムハマド・ユヌス氏らが参加。ユヌス氏は、「裕福な者たちがビジネスをし、貧しい者たちが慈善活動を受けるという考え方から脱しなければならない」と語り、焦点が慈善事業から草の根レベルでの各人の権利拡大へ移行していかなければならないと語った。
マータイ氏もユヌス氏の意見に同調し、「人々が与えられること当てにしないようにすることがとても重要」「起き上がって歩き出せるように、我々は草の根レベルでこれらの共同体の権利拡大を進めていく必要がある」と語った。
会議にはこのほか、アル・ゴア前米副大統領やトニー・ブレア前英首相、ロックバンド「U2」のボノらも出席した。