【CJC=東京】教皇ベネディクト十六世は、9月12日から15日までフランスを司牧訪問した。
教皇は、パリでの日程を終え、13日午後、聖母巡礼地ルルドに向かい、特別聖年のために定められたコースをたどって、巡礼地の各所を訪れ、祈りを捧げた。教皇は、14日に野外ミサを行ない、集まった約20万人の信者に、信仰を強く持つことを訴えた。
ミサは、カトリック教徒が信じる、聖母マリアが同地で地元少女ベルナデッタ・スビルーの前に1858年に現れたとされる出来事から150周年を祝うもの。
教皇はミサの説教で、「そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハネ3・16)神の愛の最高の表れとしてのイエスの十字架を見つめ賛美するよう招き、「この世界には、死や弱さ、罪よりも強い愛があることを伝えてくれる」聖母マリアの教えに従うよう求め、「愛の力は、われわれを脅かす邪悪さに勝る」と強調した。
また、教皇はローマ・カトリック教会は、離婚した信者に対しては門戸を開くことはないと明言、こうした姿勢に反対する動きが広まっているものの、結婚は男女間の「不変の融合」だとする考えを固持していくよう、司教らに求めた。
同日午後、教皇はフランス司教協議会のメンバーらと会見、夜には聖体行列に参加した。
教皇は15日、ロザリオの聖母大聖堂前でミサを司式、病者の塗油の秘跡を授けた。同日午後、教皇はタルブ空港からローマに向かい、到着後、カステルガンドルフォの離宮に入った。