同性結婚禁止法案採択を巡って11月に行われる州住民投票を前に、米カリフォルニア州では賛成・反対両派の攻防が続いている。18日に発表された世論調査によれば、双方のキャンペーン運動が展開され始めてから約2カ月が経過した現在、同性結婚反対の立場が過半数を超えて優勢な勢いだ。
同姓結婚禁止法案「Proposition 8」の賛成派は、住民投票を促進するキャンペーンを実施。一方、反対派は「No no Prop. 8」と銘打って反対キャンペーンを展開している。同姓結婚を支持する米ハリウッド俳優のブラッド・ピットは業界では最高額となる10万ドル(約1000万円)を反対運動に寄付するなどしている。
今回の調査結果では、禁止法案反対キャンペーンについて、有権者のうち「支持する」と答えた人は38%に留まり、「反対する」の55%を大きく下回った。7月時点の調査では「支持する」が42%で、「反対する」が51%であり、同姓結婚反対派が支持を高めつつある。
同州では5月に同性結婚禁止法案の見直しを求める判決が州最高裁から出され、これまで原文では同姓結婚を「制限する」とされていたが、見直し要求後では「(同性結婚の)権利を抹消する」とされている。
現在米国では、マサチューセッツ州とカリフォルニア州で同性結婚が合法とされているが、今回の事例は、同性結婚が認められた州で同性結婚禁止を求める初めての事例となる。