アメリカ合衆国長老教会(PC(USA))から離脱した教会「カーク・オブ・ヒルズ」はこれまで約2年間にわたって、教会建物の所有権を巡って教団側と法廷で争ってきたが9日、オクラホマ州地方裁は教団側に建物の所有権を認める判決を下した。
同教団の東部オクラホマ中会に所属していたカーク・オブ・ヒルズは、信徒数2300人と同中会で2番目の規模を持つ大型教会であった。しかし、06年8月、教団が聖書的な土台から外れつつあると懸念を示し、教会内で圧倒的な支持を得て同教団からの離脱を決定。現在は、より保守的な長老派の教団である福音長老教会(EPC)に所属している。
同教会牧師の一人、トム・グレイ氏は「この判決には失望したが、驚いてはいない」「我々はオクラホマ州最高裁がこの不当な判決を正してくれると期待している」と上告する意向を示した。
グレイ氏は、「我々が望んでいることは、我々が購入し、ここ数十年の間、礼拝や教育、交わりのための我々の家としてきた所有物を保持し続けたいということだけだ」「我々は聖書の教えに堅く立ち、我々の力である主を見上げ続けていく」と語った。
一方、東部オクラホマ中会のクレイグ・ホスター弁護士は、「裁判所は(カーク・オブ・ヒルズの)人々が教会を去ったが、しかし彼らは教会の財産を持っていくことはできないという考えを示した」とし、「我々は今後、手順を追って教会財産の中会への移行を始める」としている。
同教会のメンバーは来週の礼拝は通常通り同教会建物で捧げることができるが、しかし、今後は今回の判決によって、州最高裁の判決が出るまでの間、教会建物の中での活動は同教団・中会と共同で行うことになる。
教会側の声明によれば、同教会以外に23の教会が同教団の離脱を決め、現在は同じく福音長老教会に所属しているという。