日本のプロテスタント教会は来年、1859年に海外の宣教師が来日し、日本のプロテスタント宣教が始まってから150周年目を迎える。来年7月には、5000人を収容可能な日本最大級のイベントホール「パシフィコ横浜」を会場に、記念大会が開催される。同実行委(渡部信事務局長=日本聖書協会総主事)は、7月に行う大会のほか、今年から来年にかけて行われる日本各地のキリスト教関連イベントを記念行事と位置づけ、ともに150周年を記念しようと呼びかけている。11日には正規版の公式ウェブサイトもオープンし、15日には決起大会が行われるなど、準備が本格化しつつある。
日本プロテスタント宣教150周年記念の標語は、「キリストにあってひとつ ―主の証し人の群れとして―」。150周年の節目のときに、キリストを信じる者同士の「一致」と、またキリスト者に与えられている「宣教」の使命を果たすことを目指す内容となっている。
同実行委は趣意書で、禁教令(1589〜1873)が廃止される以前から来日し、宣教を行った当時の宣教師らが、「日本人の魂を愛し、迫害をも恐れず、福音を携えて来た」とその働きに感謝を表明。一方で、物質的繁栄と精神面への無関心が日本の伝道を阻んでいると、日本における宣教の難しさを指摘する。
また他方で、キリスト教会内の問題として「教派教団間には一致が乏しく、宣教の業が大きく前進していないことを私たちは悔い改めねばなりません」とし、「これからの宣教のために、一致協カして共に祈り、理解し合い、 交わりを深めたいと願います。そして、私たちは、平和をもたらす『世の光』なるキリストを掲げて、 次世代の人々と共に宣教の使命を果たしていきたい」としている。
同実行委の委員長は山北宣久氏(日本基督教団・聖ヶ丘教会主任牧師)、峯野龍弘氏(ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会主管牧師)、大川従道氏(大和カルバリーチャペル主任牧師)の3人。それぞれ、プロテスタント教会の主要な流れとなる主流派、福音派、聖霊派を代表する人物として、日本のプロテスタント宣教史に残る記念の行事を協力して推し進めていく。
9月1日までにすでに156の教団、教会、学校、団体が賛同を表明。賛同団体は、ウェブサイトや印刷物などで共通の標語やロゴを使用するなどして、ともに150周年記念を盛り上げていく。
15日、日本基督教団・清水ヶ丘教会(島田勝彦牧師=同実行委事務局長補佐)で行われる決起大会では、第一部で礼拝が行われ、峯野実行委員長がメッセージを取り次ぎ、「Could by day」が特別賛美を捧げる。第二部は説明会として、賛同人・実行委員会の紹介、趣意説明、記念大会の案内などが行われる。第三部として交わりのときも用意されている。定員350人。申し込みが必要。問い合わせ、申し込みは、同実行委事務局(日本聖書協会内、電話:03・3562・8725、FAX:03・3567・4435、メール:[email protected])まで。