伝北海道函館市元町の函館ハリストス正教会に21代目の司祭として着任したニコライ・ドミトリエフ氏が10日、西尾正範函館市長を表敬訪問した。地元の北海道新聞が報じた。ロシアからわった日本ハリストス正教会発祥の地である函館で、ロシア人司祭は実に115年ぶり。
ドミトリエフ司祭はモスクワ出身で1992年に来日。東京、神戸の教会を経て今月3日、妻とともに函館を訪れた。
同教会は、1859年にロシア領事ゴシケヴィッチが領事館内に聖堂を建設したのが始まりという長い伝統を持つ教会で、明治初期まで宣教の拠点とされた。管轄司祭は1893年に退任したロシア人司祭以降、日本人司祭が続いていたという。
同教会の聖堂は1907年に一度焼失したが、1916年に再建され、現在国の重要文化財に指定されている。