世界中で使用されている無料聖書アプリ「YouVersion(ユーバージョン)」が、配布開始から10周年を迎えた。この10年のダウンロード数は3億3千万余りに上り、ネットやスマホが普及した現代社会において、神の言葉を伝える重要なツールとなっている。
ユーバージョンは2008年7月10日、米国のメガチャーチ「ライフチャーチ」が開発し公開した。アプリを使って読まれた聖書本文は、これまでに700億章に上り、120億章が音声朗読機能で聴かれ、24億日分の聖書プランが配信された。
ユーバージョンの開発者でありイノベーション・リーダーであるボビー・グリューネワルト牧師は次のように語る。
「このような結果が出るとは予測できませんでした。世界中で数百万人もの人々がこれまでにない方法で聖書を読み、聞き、分かち合い、語り合うようになったのです」
「私たちは早くから、聖書が身近にあれば、より聖書に触れやすくなることに気付きました。私自身も、いつもポケットに入れている携帯電話で聖書が読めるようになった途端、自然と聖書を読む機会が増えてきました」
08年の公開時、ユーバージョンで提供されていた聖書は2言語15訳のみだった。しかし聖書の配布団体と提携することで、今では1200余りの言語で1700訳余りの聖書を提供できるようになった。
ユーバージョンはスマートフォンの技術革新にも対応し、ユーザーが日々聖書に触れられるよう、さまざまな機能を提供してきた。「本日の聖句」を通知したり、聖書を毎日読むようリマイドしたり、何日連続で聖書を読んだかを表示したりする機能などだ。
「これまでの10年間で、私たちが祈り、考え、想像した以上の結果を見ることができました。しかし、これは始まりに過ぎないと私たちは考えています」グリューネワルト牧師は話す。
「将来に目を向けるとき、神様の働きに期待が膨らみます。聖書が人々の日常生活により身近なものとなるように、神様が技術を用いてくださると思うからです」