ロンドンに拠点を置く救世軍は先月28日、新たに国際社会正義委員会(ISJC)を発足させ、活動の拠点となるニューヨーク本部で発足式を行った。救世軍は今後、世界福音同盟(WEA)と同委の活動において協力していく方向で、式には救世軍のショー・クリフトン大将(=万国総督)のほか、WEAのジェフ・トゥニクリフ国際ディレクターらが参加した。
同委はの活動は、世界の貧困者や被抑圧者らのための、人間の尊厳と社会正義を戦略的に提唱していくこと。ニューヨークに置かれる本部のスタッフは常時この活動に奉仕し、米国を拠点として同委全体の活動を指導する。また、ジュネーブ、ウィーン、ナイロビでは国連などの国際機関と協力して活動を進める。
同委のディレクターに就任したクリスティン・マクミラン氏は、「新しい建物は世界の貧困を解決するための、私たちの奮闘における新しい一歩を象徴している」と今後の活動に期待を示した。マクミラン氏は最近、WEAのスポークスマン(人身売買問題担当)にも就任している。
一方、クリフトン氏は、「国際社会正義委員会の新設は、世界の救世軍人による社会正義構想に対する強力かつ明確な支援を目的としている。ISJCによって我々はニューヨーク、ジュネーブ、ウィーン、ナイロビにおいて国際連合などの国際的な団体と知的に、繊細にネットワークを構成することが可能だ。我々に関して考える限り、これらの全ては実に神に従って歩む第一歩だ」と同委の活動の重要性を語った。
また、トゥニクリフ氏は、「救世軍の卓越した働きの上に建てられた新しい機関によって、世界の主要な人権問題に注目が集まるであろう。WEAが各国で従事している活動、また国際的な活動に救世軍が活発に参加することをWEAは深く感謝する」と、同委の発足を歓迎した。
英国ロンドンに万国本営を置く救世軍は世界115カ国で活動を展開。WEAは世界7地域128カ国の福音同盟、104の会員団体で構成され、世界4億2000万人の福音主義キリスト教徒を代表する機関である。