そこで、彼のことばを受け入れた者は、バプテスマを受けた。その日、三千人ほどが弟子に加えられた。そして、彼らは使徒たちの教えを堅く守り、交わりをし、パンを裂き、祈りをしていた。(使徒の働き2:41、42)
弟子たちは、ペンテコステ(聖霊降臨)で神から聖霊を注がれ、イエスの十字架と復活を理解しました。聖霊の働きで命あふれる初代教会が誕生し、全世界に福音が広がっていきました。実はこの時に、祝福されるための信仰の基本姿勢が明らかにされたのです。
聖霊を受けたクリスチャンは、浮世離れした生活を送り、いつも幻想を見て特別に霊的な現象の中で生きていたのではなく、聖霊を注がれた者としてしっかりと地に足をつけた生活を始めていたことを知ってほしいのです。今日の聖書の箇所から、私たちの信仰生活が祝福されるための基本を確認しておきましょう。
1. 「弟子」となる
ペテロのメッセージを聞いた人々は、罪を悔い改めイエスを信じる決心をして洗礼を受けました。イエスは「あらゆる国の人々を弟子としなさい」(マタイ28:19)と言われました。弟子になれば何か恵みを頂けるというご利益だけを求めるのではなく、弟子としての心構えが必要です。
真面目だけど高ぶったり、変なプライドを持ったりしてはいませんか。例えば落語家や料理人は、まず師匠といわれる人に弟子入りして、給料ももらわず下働きをしながら学びます。私たちもイエスの足跡に従い、イエスから教えられ、学び、主のために用いられるよう、弟子として訓練される者の心構えを忘れてはなりません。
2. クリスチャン生活の基本に立ち返る
クリスチャン生活の基本に立ち返るための第1は、使徒たちの教えを守ること。新約聖書27巻は使徒たちの教えをまとめたものですから、クリスチャンとして歩むとき、自分のひらめきや思いつきではなく、使徒たちの教えである聖書の言葉、すなわち神のお言葉に立ちましょう。
そのために聖書を読み、神の御言葉を告白しましょう。自分の思いや感情を遂げるのが信仰ではありません。自分の考えや思いと違っていても神の御言葉を優先することです。
第2に、交わりを深めること。クリスチャンの信仰生活は決して孤独ではありません。互いの罪を言い表し、赦(ゆる)し愛し、励まし合い、助け、仕え合う、主にある兄弟姉妹としての交わりを深め、教会での集まりを大切にしましょう。
第3に、聖餐式を守ること。聖餐式の原型は、イエスが十字架にかかる前夜、弟子たちと共にした過越の食事です。その時から2千年にわたってイエスの十字架と復活を忘れないように、教会で守り続けられている儀式ですから、イエスとのつながりなくしては意味がありません。
第4に、祈ること。どんなに忙しくても祈ることを忘れてはいけません。祈ることによって神との交わりをしっかり保ち、神の御心を探ることができます。神と離れない信仰生活を自分のものにしましょう。
人それぞれにライフスタイルがありますが、ほかの何物でもないクリスチャンとしてのライフスタイルを大切にしていこうではありませんか。「私は、いつまでも、主の家に住まいましょう」(詩篇23:6)。私たちには、主が共にいてくださる本物の居場所があります。心の深みからイエスを愛し、主に信頼して主の御業を期待して前進してまいりましょう。
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