米プロテスタント最大教派である南部バプテスト連盟(SBC)の執行委員会は3日、テネシー州ナッシュビルで会合を開き、同委のフランク・ページ委員長が「不適切な関係」のために先月末に突然辞任したことを受け、D・オーガスト(オージー)・ボトー副委員長を暫定委員長に指名した。
SBCの公式報道機関「バプテスト・プレス」(5日付、英語)によると、ボトー氏は1990年代に執行委員を3年間務め、その後98年に政策・職員担当副委員長に選出。2007年に副委員長兼顧問弁護士に任命された。3人の子どもがおり、フォレストヒルズ・バプテスト教会(ナッシュビル)で日曜学校の教師や聖書研究のリーダーとして奉仕するほか、SBCでも20年以上にわたって奉仕している。
同委のスティーブン・ラミッジ議長(ベルショールズ・バプテスト教会牧師)は、「執行委員会が新委員長を招聘(しょうへい)する間、ボトー氏が委員会を無難に牽引してくれると確信しています」と述べた。ラミッジ氏によると、委員長職に伴う多くの責務を支援するため、同委は移行期間中、ボトー氏に「暫定委員長特使」を任命する権限も与えた。
「SBCの会員の皆様にお願いします。ダラスで行われるSBC年次総会が近づく期間、執行委員会全体のために毎日お祈りいただきたいのです。2週間後には、委員長招聘委員を選出するための会合も行います」とラミッジ氏は述べた。
暫定委員長に指名されたボトー氏は声明で、「SBCの会員である私たちが共に働くとき、より多くのことを成し遂げられるという原則に(私は)固く立っています」とコメント。「ダラスで開催されるSBC年次総会に先立ち、SBCの職員はSBCを総動員して、協力プログラムによる共同作業の支援を推進します」と述べた。
3月26日に突然辞任を発表したページ氏は、2010年から委員長と同委の最高責任者(CEO)を兼務してきた。辞任発表後に出した声明では、次のように述べた。
「私は、私の家族、私の主、私自身、そして神の国を辱しめました。私の家族や私が傷つけた人たちを守りたいという願いから、詳細な説明は省き、急きょ辞任を発表しました。しかし、私自身の軽率な行動を深く顧みたとき、状況をより率直な方法で認識していただかなければならないことが明白になりました。私が最も強く願うことは、今後、妻や娘たち、また私を身近に知り、私を最も愛してくださっている人たちとの信頼関係を回復することです」
同委は、ページ氏が何らかの違法行為を行ったかどうかを見極め、さらなる措置が必要かどうかを判断するため、ページ氏の行動を調査している。バプテスト・プレスによると、同委は17日に特別会合を開き、ページ氏の辞任に絡む「行動」についての報告書を提出する。
同委のロジャー・S・オールドハム広報・渉外担当副委員長はバプテスト・プレス(2日付、英語)に、「ラミッジ氏とページ氏が話し合いを持ちました。その中でページ氏は、執行委員会のリーダーシップを取り続けるには不適格とみられる事案について、協力的な姿勢で情報を提供してくれました」と述べている。
「その話し合いを見る限り、いかなる法的不正も疑う理由はまったくありません。執行委員会は、さらなる措置が求められる事案が発生しているか否かを見極めるために、適正な評価を実施することになります」
17日の会合では、委員長招聘委員会(ラミッジ氏含め定員7人)の委員6人も選出する。