広島三育学院(広島県三原市)と沖縄三育学院(沖縄県北中城村)が1日、三育学院(千葉県大多喜町)と合併した。これにより、国内に3つあった三育系列の学校法人が「学校法人三育学院」として統合。運営教育機関は、幼稚園から大学までの20校となる。
日本のプロテスタント系キリスト教学校100法人以上が加盟する「キリスト教学校教育同盟」が、公式サイトで発表した。三育系列の教育機関は、セブンスデー・アドベンチスト教会(SDA)が設立母体で、海外にも約7650の小中高校と110大学を有する世界的な教育ネットワークとなっている。
教育同盟の機関紙「キリスト教学校教育」(4月号)によると、人材や財政面での効率化を図り、教育内容を充実・強化することが喫緊の課題であることが認識され、3学校法人が協力して取り組むため統合が決まった。
三育学院は1898(明治31)年、SDAの米国人宣教師ウィリアム・C・グレンジャーによって東京・麻布に設立された「芝和英聖書学校」が前身。その後数回の移転を経て、1978年に現在地に移転。統合前までは、幼稚園4校、小学7校、中学1校と、高等教育機関として三育学院大学(看護学部)と三育学院カレッジ(神学科、キリスト教教育学科)を運営していた。
広島三育学院は三育学院と同じく芝和英聖書学校を前身とする。77年に当時の小中高校を分離する形で現在地へ移転。幼稚園1校、小学2校、中高1校を運営していた。沖縄三育学院は1952年設立。小中学各1校を運営していた。
三育学院の島田真澄理事長は同紙で「いずれも私たちの教会の基本理念である『創造主より与えられた人間性の全的回復』を目指す教育を共通理念として運営されて参りました」とコメント。「日本において、小さくても大切な伝道の働きを担ってきた全国の三育教育機関を活性化し、発展的に維持していくために、これからも皆様のご協力とご加祷を心よりお願い申し上げます」と述べている。