【CJC=東京】米福音専門ASSIST通信によると、40年以上にわたって伝道パンフレット4000万冊以上を出版した伝道団体『国際ACTS』のインターネット宣教が、スパムメールなどハッカーの攻撃を受け、閉鎖しなければならなくなった。
『国際ACTS』は、ディック・イネス氏によってオーストラリアで設立され、1980年代初め以来、南カリフォルニアを基盤に活動している。
イネス氏は、「米国スタッフは妻と私の2人だけだということを思うと、この宣教に神がなされ、また今もなしておられることは驚異的だ」と言う。これまで4000万冊以上の伝道文書は、数千の教会や牧師(従軍牧師、教戒師、病床伝道者)、各団体、ビジネスマンなどによって配布された。
「10年前、非常に効率的で効果的なことが分かって、印刷物からインターネットと電子メール利用に替えた」とイネス氏は語る。「最初は小規模だったが、それでも2万3401人がキリストの救いを受け入れ、再献身をした。ACTSに寄せられた応答では今年に入ってからだけでも3507件に達し、地域も119カ国に達していることが分かった」と言う。
イネス氏によると、ACTSは週日の祈りのための『デイリー・エンカウンター』を全世界18万4000人以上に、週刊の『ウイークエンド・エンカウンター』を1万人以上に送っている。「これらを合わせると、全世界に20万人もの読者がいることになる」。
救いへの応答では『デイリー・エンカウンター』の読者が多いが、そのことはキリスト者でない読者が多いことを示してもいる。
ところが夏に入って、ウエブ・サイトが悪意の攻撃にさらされるようになった。英語サイトの他にフランス語とスペイン語のサイトもあるが、そちらも同様だ。
「昨年、フィッシャー(インターネット上の詐欺犯)が、ACTSの電子メールアドレスから来たように装ってスパムメール8万通を発信したことがあったが、今夏にも別のフィッシャーがポルノのスパムメールを発信するという攻撃を加えて来た」と、イネス氏は言う。結果として、応答を受けるページも、日刊・週刊の『エンカウンター』も停止せざるを得なかった。
発信元のサーバー変更の準備を進めたものの、新サーバーに移動した最初の日に、またも攻撃を受け、再度閉鎖に追い込まれた。
イネス氏は「可能な限り安全であることを確かめて、少しずつ再開するよう技術者が努力している。明らかに、敵は福音とキリスト教出版を憎悪しており、技術進歩と共に手口も巧妙になるのは確かだ」と語った。「神の働きを行っているサイトや電子メールサービスは、神の導き、備え、護りを求める、より多くの祈りが必要だ」と言う。