英国に拠点を置くキリスト教援助団体のクリスチャン・エイドはこのほど、最も尊敬する運動家を問う世論調査を実施。南アフリカで反アパルトヘイト運動を展開したネルソン・マンデラ元大統領が英国人の間で“最も尊敬される運動家”であることがわかった。
調査は、人道問題に関心があるとする英国成人1965人を対象に行われた。最も尊敬される運動家に選ばれたマンデラ元大統領は全体の21%の支持を受け、米国の公民権運動の指導者であったキング牧師(1929〜68年)は14%の支持を受けて2位、英国の婦人参政権論活動家のエメリン・パンクハースト氏(1858〜1928年)が12%で3位であった。
一方、05年のG8首脳会議前に世界中で同時に行われたチャリティー・コンサート「LIVE 8」を呼びかけた英国人歌手ボブ・ゲルドフは6%で4位の支持を獲得、国連難民高等弁務官事務所の親善大使である米国の女優アンジェリーナ・ジョリーはその難民に関する活動が評価されて2%の支持を得た。
調査では、現在英国人がもっとも関心を寄せる問題が「貧困、飢餓、疾病」(31%)で、次に「戦争、紛争」(29%)、「気候変動」(15%)であることもわかった。
クリスチャン・エイドは2ヶ月後、英国内で社会問題に関心を寄せる人々を啓蒙するイベントを企画しており、今回の調査はそのイベントを前に、貧困問題や環境問題などの諸問題についてどのようにすればより効果的にアピールできるかを調べるために行われた。