ロシア正教会は、2006年の1年間に10教区が新設され、聖職者(神品)は521人増え、計3万9414人に達したと発表した。11月29日に行われた主教会議の開会式で、同教会トップのモスクワ総主教キリルが明らかにした。
発表(英語)によると、現在303教区を有するロシア正教会は、2009年以降に計144教区を新設した。所有する教会や施設の数は3万6878に及び、在外ロシア正教会を含め海外にも900近い教会や修道院がある。
聖職者数3万9414人は、主教以上は除いた数で、内訳は司祭が3万4774人、輔祭が4640人。またこの期間、新たに3つの府主教区が設置され、府主教区の数は計60になった。ロシア正教会では現在、教会の統計を改善する取り組みを行っているが、ここ数年は安定して聖職者が増えているという。
「海外にあるロシア正教会のほぼすべてのコミュニティーに、日曜学校や聖職者養成コースがあり、母国の言葉と文化を守り、若い世代を教育する活動があります」。キリル総主教は主教会議でこう述べ、昨年、パリとロンドンでロシア正教会の大聖堂が成聖されたことについても触れた。
昨年10月に行われたロンドンの大聖堂の成聖式は、キリル総主教自身が執り行っており、キリル総主教はこの際、英国国教会(聖公会)トップのカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビーと初めて会談するなどした。一方、ウェルビー大主教は今年10月初めにモスクワを訪問し、キリル総主教やロシア政界の重鎮らと会談した。