ソウル中央地裁は12日、女性信者への強姦(ごうかん)致傷罪で起訴されたカルト集団「摂理(JMS)」教祖の鄭明析(チョン・ミョンソク)被告に対し、懲役6年の実行判決を言い渡した。
鄭被告は、マレーシアや香港などで01年から06年にかけて韓国人女性信者5人に性的暴行を加えた疑いで起訴されていた。判決は、このうち3人への強姦、準強姦について有罪を認定した。
カルト集団「摂理(JMS)」は1987年頃から日本でも布教活動を始めており、鄭被告が多数の日本人女性に対して性的暴行を加えた疑いも指摘されている。韓国の大法院(最高裁)は今年1月、日本人と韓国人の女性元信者2人にわいせつな行為をしたとして、鄭被告に計6000万ウォン(約700万円)の慰謝料の支払いを命じた。
同集団は、99年に韓国で問題が表面化し、脱会者による告訴が相次いだ。鄭被告は01年に海外へ逃亡。強姦容疑などで国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際指名手配され、昨年5月に北京で拘束、今年2月20日に韓国に送還された。