アイルランドのロックバンド「U2」のリードボーカルであるボノ(57)が、カトリック教会のミサで聖体拝領(聖餐)を受けている写真がネットで広がり、注目を集めている。
カトリック系ニュースサイト「アレテイア」(英語)がミサの参加者の話として伝えたところによると、U2の世界ツアーでコロンビアを訪れていたボノは日曜日の8日、1人で地元の教会に行き、後ろの席に座って静かに祈り、聖体拝領を受けたという。U2は前日7日、首都ボゴタで公演を行っており、ボノは忙しいスケジュールの合間を縫ってミサに参加したようだ。
アイルランドは、カトリック・プロテスタント間の深い宗教対立の歴史を持つが、ボノはカトリックの父親とアイルランド聖公会の母親の間に生まれ、両者の信仰に対して常に寛容だった。妻や子どもたちと共に聖書を読み、祈るとも語っている。一方、北アイルランドのベルファスト・テレグラフ紙(英語)には昨年、カトリック教国であるアイルランドでプロテスタントであることは「時々変な感じがする」とも述べていた。
ボノはこれまでも恐れることなく、自身の信仰を公にしている。米フラー神学校の教授とのインタビューでは、若いクリスチャンのアーティストに対し「残酷なまでに正直」になる必要があるとし、次のように語っている。
「私が聞きたいのは、あなたの結婚生活における挫折の歌であり、正義の歌であり、不正に対する怒りの歌です。聞いた人たちに何か行動を起こさせるほどいい歌が聞きたいのです」
U2は現在、世界ツアー「ヨシュア・ツリー・ツアー2017」を開催中で、10、11日にはアルゼンチンで、14日にはチリで公演を行っており、19日から25日まではブラジルで公演を行う。