米国の福音派の代表者たちが10日、マイク・ペンス副大統領も同席する中、ホワイトハウス内にある大統領執務室で、ドナルド・トランプ大統領に手を置いて祈りをささげた。
福音派の代表者たちはこの日、ホワイトハウス主催の会合に参加し、その後、大統領執務室でトランプ氏や同政権の官僚らと面会した。その場に居合わせた、米コンサルティング会社「カイロス・カンパニー」のジョニー・ムーア社長が、トランプ氏に手を置いて祈る写真をツイッターに載せたことで、大きな反響を呼ぶことになった。
ムーア氏は「非常に特別なひと時だったが、珍しい出来事ではない」と、クリスチャンポストにメールで回答した。
「多くの仲間たちが何度も大統領と一緒に祈っていますし、私たちは大統領のために久しく祈り続けています。私たちは、米国民は祈りの民だと信じており、自国の指導者のための祈りをもって何事も始めるのです」
「ご存じの通り、福音派の多くの人々は、大統領のために祈ることは神聖な責任だと考えています。またそれは、米国人にとっては古くからの伝統でもあります。だから今でも、国民の中にはこの責任を真摯(しんし)に受け止める人たちがいるのです」
ムーア氏は、自身や他の福音派の指導者たちが、バラク・オバマ前大統領のためにも祈っていたことに触れつつ、「(でも)トランプ大統領の場合は特別だ」と語った。「私たちがトランプ大統領のために祈るときは、本当の人間関係、つまり真の友情を背景にして祈っているのです」と言う。
「福音派の人たちは、ホワイトハウスへの扉がかつてと同じくらい広く開いていると感じています。レーガン時代にキャリアを積んだ者たちに言わせると、当時に匹敵するくらい広く開いているそうです」
トランプ氏が2015年に大統領選の共和党候補者として出馬したとき、福音派との関係は薄かった。多くの著名な福音派指導者たちは当時、共和党の他の候補者、特にフロリダ州のマルコ・ルビオ上院議員やテキサス州のテッド・クルーズ上院議員を支持した。
しかし、トランプ氏が共和党の指名を獲得してからは支持を高め、米世論調査機関「ピュー研究所」が、トランプ氏の大統領就任100日に際して行った調査(英語、4月26日付)によると、白人福音派のトランプ支持は大統領就任後も安定している。