韓国の最高裁第3部(主審:パク・ポヨン最高裁判事)は17日、背任などの容疑で起訴されたていた汝矣島(ヨイド)純福音教会の趙鏞基(チョー・ヨンギ)元老牧師(81)らの上告審で、チョー牧師側の上告を棄却した。これにより、懲役2年6月、執行猶予4年を言い渡していた2審判決が確定した。
共謀容疑で共に起訴されていた長男の趙希竣(チョー・ヒジュン)前国民日報会長(52)も、2審判決の懲役2年6月、執行猶予4年が確定した。
チョー牧師は2002年、ヒジュン前会長が所有していたサービス会社の株式25万株を、適正価格より高値で買い入れるよう指示し、教会に131億ウォン(約12億9千万円)の損害を与えたとして、特定経済犯罪加重処罰法違反(背任)などの罪で、13年に在宅起訴されていた。
起訴時、チョー牧師は1株3万4386ウォンの株式を8万6984ウォンで買い入れるよう教会側に指示したとされ、株式取得に伴う贈与税35億ウォン(約3億4千万円)の脱税容疑も受けていた。
1審では、「宗教団体である純福音教会が株式を買収する特別な理由がないのにもかかわらず、(チョー牧師の)指示に従って適正価格よりも高値で買収したことが認められる」とし、チョー牧師に懲役3年、執行猶予5年を宣告。ヒジュン前会長には懲役3年を言い渡していた。
2審では、「1株当たりの価格を(3万4386ウォンではなく)4万3千ウォンで再評価する必要があり、脱税の疑いは課税要件が成立しないため無罪」とし、背任容疑に対する量刑を引き下げて、チョー牧師親子に懲役2年6月、執行猶予4年を言い渡していた。