津田塾大学(東京都小平市)と関西大学(大阪府吹田市)は18日、より活発な相互交流を推進し、幅広い連携を強化していくことを目的とした包括連携協定を締結した。津田塾大が他大学と包括連携協定を結ぶのは今回が初めて。
1900年に津田梅子によって設立された津田塾大と同様、創立から131年目を迎える関西大も長い歴史を持つ。日本の東西で私立総合大学として歩んできた両校は、2012年に文科省「大学間連携共同教育推進事業」に共同採択されたライティング支援の取り組みを契機に、教育に関する実質的な連携を深めてきた。今回の協定では、それらの取り組みも含め、今後さらなる交流の推進を目指し、各校の理念、特色を生かしつつ、地域社会ひいては国際社会の発展に寄与していく。
両校の学長が出席した調印式で津田塾大の高橋裕子学長は次のように語った。「大学間連携共同教育推進事業に採択されて以来、両校でライティング支援とキャリア支援を融合させ、幅広い発信力を育てるライティングセンターを目標に取り組んできた。本協定締結により、その成果がよりいっそうの教育研究活動の充実や学術の発展、有為な人材の育成に寄与することを心より願っている」
また、関西大の芝井敬司学長は、両校の持つ強みを生かした取り組みに意欲を見せた。「それぞれ長い歴史を持つ両校が互いにリスペクトし合い、新しい時代に向けて情報交換をしながら連携事業に取り組む。ライティング教育の拡大・発展を柱に、リソースや人材など、協力分野を作り上げていきたい。また、津田塾大の英語教育のノウハウ活用や国内留学も検討していく予定だ」
今後は、これまで取り組んできたライティング/キャリア支援体制の継続実施、図書館など各施設の相互利用、ゼミ間交流の推進、学部間でのカリキュラム連携、研究所における連携、公開講座・シンポジウムの共同開催、人事交流など、両校の理念、特性を生かした教育・研究、地域貢献、国際学術交流などを推進していく。
津田塾大は今春、女子大初となる総合政策学部を新しく開設したばかり。今回の調印式は、完工したばかりの千駄ヶ谷キャンパスで開催された。