上智大学(東京都千代田区)の四谷キャンパスに20日、教育研究施設にオフィスビルを併設する複合施設ソフィアタワーが完成した。18日には竣工祝別式が執り行われ、千代田区の石川雅己区長をはじめ、テナントとして入るあおぞら銀行の馬場信輔代表取締役社長、カトリックイエズス会の山岡三治管区長補佐らが来賓として参列した。
ソフィアタワーは、学校法人上智学院(髙祖敏明理事長)が2014年11月から上智大学6号館として建設を進めていたもの。地上17階・地下1階建ての館内は、全学の言語教育を担う「言語教育研究センター」や、800人規模の大教室や研究室などを備えている。
新しい試みともいえるのは、低層階に同大の教育研究施設、高層階にテナントオフィスビルを配置した複合施設となっていることだ。5月をめどにオフィスビル部分(1階店舗部分および7階から16階)に、テナントとして株式会社あおぞら銀行本社が入居する。なお、入居による賃料で得られる収益は、海外からの留学生や遠方出身の学生への支援を目的とした奨学金などに充て、教育研究環境の充実を図るために用いられる。
ソフィアタワーが完成したことで、もう1つの高層建物である7号館と合わせて、四ツ谷駅側からの新しいスカイラインが形成された。さらに、低層階の壁や床には、1932年に建設された1号館や、隣接する聖イグナチオ教会と同じテラコッタが使われ、地域の街並みと一体化したキャンパス環境を生み出している。
また、1階エントランスホールには、同学院の歴史や周辺地域の歴史と文化を展示するスペースやカフェを設置し、麹町大通り(国道20号線)沿いには広場を設けるなど、今後は、地域とのつながりを意識した四谷の新たなランドマークとして、活気ある街づくりに貢献していきたい考えだ。