【CJC】ローマ教皇フランシスコは25日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ大聖堂のバルコニーから、毎年恒例のクリスマスメッセージを読み上げ、「ローマと全世界」(ウルビ・エト・オルビ)を祝福した。
教皇は、メッセージの中で特に「この地球に住む人たち、とりわけシリアやウクライナ、そして聖地(パレスチナおよびイスラエル)をはじめ、世界中で行われている戦争や激しい紛争の結果、苦しんでいる全ての人たちの元へ平和が訪れますように」と祈り、テロの犠牲者たちに慰めの言葉を贈った。
6年近く続くシリアの内戦では「あまりにも多くの血が流され」、移住者、そして住居を追われる人々が数多く生じたとして、同国で銃声がやむことを求める、と教皇は述べた。
進展の兆候があまり見られない、イスラエルとパレスチナの問題に対しては「歴史の新たな1ページを記す勇気と決意を持つこと」、さらには「残忍なテロ行為の結果として大切な人を亡くした人たちには平安を希望する」と語った。
天候に恵まれた同日、世界のカトリック信徒12億人を率いる教皇を見上げる広場には、約4万人が集まったが、広場を埋め尽くすほどにはならなかった。
ドイツの首都ベルリンの「クリスマス市場」にトラックが突入し、12人が死亡した19日の事件直後の休祭日とあって、欧州では治安警備が大幅に強化されている。