自分の父親が1938年にナチス・ドイツを逃れ、それからスウェーデンで在留外国人かつ無国籍として生きた体験から、聖書神学者のハンス・ウッコ氏は、無国籍の人たちについての著書の試金石となるものを書いた。世界教会協議会(WCC)が8日伝えた。
これは、WCCが12月の第2週目に個人または教会用に提供した2つ目の、聖書についての短い省察で、弱い立場にある人たちについての意識を通じて、アドベント(待降節)の省察を促進するためのもの。
WCCプログラム部長のセメグニッシュ・アスファウ氏によって委託され、編集されたウッコ氏のこの著書は、来月WCCパブリケーションズによって出版される『I Belong: Bible Reflections on Statelessness(私は帰属する:無国籍に関する聖書の省察)』にある、聖書に関する12の省察の1つ。
ハンス・ウッコ氏は、スウェーデン国教会で按手礼を受けた牧師であり、1989年から2008年まで宗教間関係と対話の分野を担当するWCCプログラム部長として奉仕する前は、同教会で長い間職員をしていた。同氏は宗教間の出会い、とりわけユダヤ教とキリスト教の関係について、幅広く執筆してきた。
世界で約1千万人が無国籍であると、アスファウ氏は言う。「無国籍の人々―すなわち、国家との法的なつながりを持たないために周縁に追いやられ、弱い者にされた姉妹兄弟たち―は、正義と平和の巡礼が光を当て、中心へと連れ戻すことを狙いとする闘いをしている社会の1つである」
ハンス・ウッコ著『無国籍についての聖書研究』(英語)ダウンロードはこちら。
デュレープ・デ・チッケラ主教(スリランカ聖公会)による、1つ目の聖書研究はこちら。
『I Belong: Biblical Reflections on Statelessness』についてより詳しくは、Amazon.com。