カトリック教会が約1年間開催した「いつくしみの特別聖年」は、典礼暦で「王であるキリスト」を祝う20日、教皇フランシスコによる閉幕ミサをもって終了した。バチカン放送局日本語版が同日に報じた。
同放送局によると、バチカンのサンピエトロ広場で行われた閉幕ミサには、およそ7万人の信者が詰め掛けた。
ミサの開始前、教皇は聖ペトロ大聖堂のアトリウムで「聖年の扉」の閉門の儀式を執り行った。「聖年の扉」を前にした教皇は、この聖年を通して無限のいつくしみの御顔を示してくださった神に感謝をささげた。
真剣な心で探し求める者には「常に開いた門」であり、「天国へと導く唯一の門」である救い主キリストにおける希望を、聖霊が新たなものにしてくださるようにと祈りつつ、教皇は「聖年の扉」を構成する2枚のブロンズの扉を、左右1つずつゆっくりと閉じたと、バチカン放送局日本語版は報じた。
この後、聖ペトロ広場で行われたミサの説教で、教皇は「このいつくしみの聖年は、私たちに本質に戻るよう招いた」と述べた。
教皇は、復活の光の中にある私たちの王の本当の御顔を見つめ、若く美しい教会の顔、人々を受け入れ、自由、忠実であり、清貧だが愛に富み、宣教的である時に輝く教会のその顔を再発見しようと説いた。
ミサの終わりに教皇は、使徒的書簡「ミゼリコルディア・エト・ミゼラ」に署名し、普遍の教会を代表する、世界の首都大司教、司祭、修道者、若い夫婦、家族、病者らにこの書簡を手渡した。