イラクでクルド自治政府に拘束されていた日本人フリージャーナリストの常岡浩介さん(44)が、日本時間7日に解放された。常岡さんは同日午後5時前、NHKの電話取材に応じ、「今は釈放されました。ご心配をおかけしました。応援・支援して下さった皆さんに感謝いたします。お礼を申し上げたい」と話した。
時事通信が外務省幹部の話として伝えたところによると、在イラク日本大使館職員が3日、常岡さんと面会。毎日新聞によると、日本時間の7日午後4時半ごろに、クルド自治政府から在イラク日本大使館に引き渡されたという。
7日中にもイラク北部の空港から飛行機で出発し、8日夕ごろには日本に帰国する予定。健康に問題はないという。
朝日新聞が現地の報道として伝えたところによると、常岡さんは、過激派組織「イスラム国」(IS)が支配するイラク北部の都市モスルの奪回作戦を、クルド自治政府の支配地域側から取材をしていたが、10月下旬に拘束され取り調べを受けていた。
常岡さんは解放後、自身のツイッターに「釈放なう。明日、夕方帰国いたします。ご心配おかけいたしました。皆さま、ありがとう」とコメント。「2年前の取材で入手したISのキーホルダーを資料として持っていたのですが、大統領記者会見のセキュリティーチェックでこれが問題とされ、ISのメンバーではないかという疑いで逮捕、尋問を受けていました。クルド当局のみなさまにはご説明いたしましたが、ぼくの無実を信じていただきたいです」と述べ、拘束された経緯を説明した。
また、「なんか、クルドのルダウというメディアが、ぼくがISの通訳をやって勲章をもらったとデマを報道したとか。ひどいよ!ぼくアラビア語全くわかりません」とも投稿している。