2013年12月に始まった南スーダンの内戦で分断が際立った地域の部族同士の緊張を減らそうと、南スーダン教会協議会(SSCC)に集まっている同国の主要なキリスト教諸教派が、同国中東部にあるジョングレイ州で、和解と平和のプロジェクトを開始した。カトリックのニュースメディアであるフィデス通信が17日に報じた。
それによると、このプロジェクトは南スーダンの諸教会が2015年6月にルワンダの首都キガリで行った会合を受けて開始されたもの。この会合では、南スーダンから25人のキリスト教の指導者たちがルワンダを訪問し、1994年に起きた大虐殺から平和な国へと劇的に変化したルワンダから、どうやって平和をもたらし大虐殺のトラウマを克服すればよいのかを学んだ。
このプロジェクトには、米国国際開発庁(USAID)がカトリック救援サービス(CRS)を通じて資金を提供している。「南スーダン全土にわたって教会があるので、このプログラムを実施するのは容易だろう」と、南スーダンのナイル川上流域州で和解プロジェクトの責任者を務めるイサク・ニイディング氏は語った。
サルバ・キール大統領派とリエク・マシャール前副大統領の間で起きているこの内戦は、当初から民族性や部族的な性質を持っており、非戦闘員が無差別に殺りくされてきた。8月下旬に達した和平合意の失敗で状況が悪化し、民族に基づく衝突が、この紛争による危害が及ばなかった地域にまで広がってきている。